インドにおける、ラボの指導者による臨床現場即時検査へのアクセス拡大

April 26, 2019
健康意識の高い中産階級の影響力と富裕層化が進むことで、インドの医療分野では新たな拡大の波が起きている。市民は病気になった時には治療を期待するが、今では病気になるのを防ぐケアも求めている。この需要を満たすために、ラボの指導者がインドの臨床現場即時検査と新しいインフラで診断へのアクセスを拡大し、医療における最終的な課題に取り組むなか、医療システムは疾患予防、スクリーニング、早期診断により深く関連している。診断がこのケアモデルの中心にある。

Tier-IIおよびTier-III都市の重要性の高まり

インドの医療機関およびラボの指導者は、これらの要求を満たすには医療サービスのさらなる普及が必要であることに同意している。 専門知識からインフラに至るまで、医療資産の75%は人口のわずか27%しか利用できない[1]。 特に大都市以外では、アクセスが制限されている。

「次の成長の波は、tier-II、tier-III都市から生まれる必要がありますが、そこに集中している人材は十分ではありません。」と、インドのムンバイで開催された2018年LEADx Diagnostics Leadership Summitのパネルプレゼンテーションで、PathKind DiagnosticsのMDおよびCEOのSanjeev Vashishta氏は述べた。 この状況を変えるため、彼の企業 はラボと収集センターのハブアンドスポーク方式のネットワークを構築し、サービス拡大を図っている。PathKind Diagnosticsは三層モデルを採用し、大都市圏にネットワーク検査機関と接続された地域基準検査機関、および、tier-II都市に迅速対応検査機関を設置している。これらに加え、複数の検体収集センターを設置し、そこで採取された検体を処理のために一連の流れに沿って送付する。フランチャイズ展開や小規模な地域検査機関との提携により、広範なネットワークを構築することも可能である。いずれにせよ、この投資の真価を最大限に引き出すためには、ラボはインフラを新たな技術と統合し、「最終的」な障壁を克服し、自らを市民の家庭や地域社会に身近なものとする必要がある。

臨床現場即時検査が有するアクセス拡大の可能性

可処分所得が少ないため、地方に住む多くの市民は手遅れになるまで、重要な医療の享受を遅らせている。インドでは、診断検査用に採血を受けた人の割合は、わずか10%に過ぎないと推計されている。1日の収入を失うことが到底許容できない状況において、地域社会で直接検査と結果を提供できることは、診断検査の機会に伴うコストをむしろ削減することにつながる。臨床現場即時検査(POCT)は、最終的な障壁に対するひとつの解決策である。マラリア、デング熱、HIVなどの感染症に対する迅速診断において、その可能性は広く認められているが、リソースの乏しい環境での導入には課題が残されている。また、 インドや世界中の他の国における糖尿病のような非感染性疾患の発生率が急上昇しているため、慢性疾患の診断や継続的なモニタリングにも役立つ 可能性がある。「以前の病院での経験ですが、私はCSR [企業の社会的責任]プログラムの一環として、近隣地域の村民200名を支援対象として受け入れ、月々わずか約1ドルで [POCT] を導入することができました。」と、 Manipal Hospitalsのマネージングディレクター兼CEOであるDilip Jose氏は述べた。「糖尿病は…自宅でのモニタリングおよびジェネリック医薬品の使用によって…制御することができました。」月額1ドルは大きな投資とは言えないかもしれないが、これをコミュニティ全体や地域全体に拡大すれば、コストは大幅に増加することになる。「我々は何年もPOCTについて議論をしてきました。」と、Varshita氏は述べた。「あるレベルでは、検査の正確性が求められます。感度と特異度が高いことが求められます。[しかし] POCTはこの要求を満たしません。[そして]スクリーニングを実施したい地域においては、依然として費用がかさみます。」POCTは万人に正確かつ手頃な医療を提供する万能薬ではないかもしれないが、医療提供者がより遠隔地の患者に手を差し伸べ、一連のケアを提供し、不必要なフォローアップの喪失を回避するのに役立つ。POCTの結果を追跡するモバイルプラットフォームと組み合わせることで、ラボや医療提供者は、自身から遠く離れた場所に住むどの患者にも、効果的にサービスを拡張することで、さらなる価値を提供することができる。携帯電話の普及率は今後急速に上昇すると予測されているため、 ラボはバーチャルネットワークを介して物理的なインフラを補完し、革新的なサービスを提供し、 低コストのデジタルソリューションを作成できる。Indo UK Institute of HealthのMD兼グループCEOであるAjay Gupta博士は、「モバイル端末はインドにおける診断サービスのハブとなり、患者がケアの中心およびその原点になると考えています。」と、述べている。参考文献:[1]Patil,A.,2002. Current health scenario in rural India.The Australia Journal of Rural Health.10(2), pp.129-135.


本記事は、 インドのムンバイで開催されたLEADx Diagnostics Leadership Summitで、「医療分野に将来起こる成長の波を牽引する準備はできているか?」のパネルディスカッション に基づく。

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