日本の臨床検査室におけるAutocalについてのインタビュー

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臨床検査室では、質を落とすことなく、より早く、より多くの結果を出さなければならないというプレッシャーに常にとらわれ、多くの検査室が手作業による時間を短縮するために、主要なプロセスを自動化しようとしています。日本や他の国々でも、日々のルーチン業務を適正化する方法の一つとしてAutocalを使用する検査室が増えています。

Autocalは手動のキャリブレーション測定のプロセスに取って代わり、ユーザーによる作業を最小限に抑え、チームメンバーがより早く患者検体の測定を開始できるようにします。技師は検査の最初のセットアップ時に手動のキャリブレーション測定を行い、その後のキャリブレーションは機械の機能により自動的に算出されます。

Lab Insightsでは昨年この事例について報告し、この自動校正を使用した結果が手動のキャリブレーション測定の結果と高く一致したことを、米国のTriCore Research Instituteが取り上げました。その発表では信頼性の高いデータを作成しながら、校正時間と結果までの全体的な時間を短縮できることが分かりました。

アジア太平洋地域では、自動校正機能を備えたシステムを導入する臨床検査室が増えています。日本だけでも、150近い検査室がこのAutocalを備えたプラットフォームを持っています。旭川市立病院と勤医協中央病院の検査室の方々にインタビューを行い、Autocalがどのように患者検体測定の結果と提供に違いをもたらすかについて詳しく伺いましたので、Lab Insightsでご紹介します。

北海道旭川市にある旭川市立病院は、372床の病院で生化学は37項目に及びます。そのうち17項目は現在、自動校正を備えたAutocalを使用しています。検体検査科の木元宏弥主任によると、チームメンバーはこの機能を利用して、ロット変更時、トラブルシューティング等の必要に応じて年に約15回キャリブレーションを対応しています。

木元主任は、Autocalは検査室にとって「便利」であり、「6ヶ月間使用した結果、精度管理の変動に関する懸念はないです」「Autocalなしでの運用は考えられません」と言います。木元主任の検査室では、Autocalによって年間127時間以上、1020回以上の測定が節約されています。

北海道札幌市にある勤医協中央病院は、450床の病院です。検査室は24時間体制で、生化学は41項目に及びます。旭川市立病院の検査室と同様、勤医協中央病院の検査室担当者はロット交換時や必要に応じてキャリブレーションを実施しています。

勤医協中央病院の検体検査科の崎山幸義主任にインタビューを行いました。この検査室では、Autocalを導入して丸1年が経過しました。Autocalによって、チームメンバーが年間約135時間の作業時間を節約することができます。試薬の節約という点では、キャリブレーションの代わりに1080回の測定を患者検体の測定に充てることができるのです。

24時間体制の検査室にとって、この機能は特に重要です。夜間や休日は経験の浅いメンバーがどうしても対応しなければならないケースが多いためです。「Autocalはヒューマンエラーの可能性を軽減し、経験の浅いチームメンバーが試薬のロット変更にキャリブレーション測定を対応しなければならないプレッシャーも軽減する」と崎山主任は言います。「また、この機能を使うことにより経験の浅いチームメンバーが一刻も早くに結果を返さなければならないという圧力も軽減されるでしょう」

新しいコンセプトは、すべてが簡単には受け入れられる訳ではないです。当然のことながら、他の検査室ではAutocalとその性能に懸念を抱いていた部分もあります。しかし、この二つの検査室においては、導入後、手動校正プロセスに取って代わる大きな利点とコスト削減を理解し、経験しました。Autocalにより、手動による介入が不要になり、チームメンバーはより迅速にサンプル分析を開始できるようになります。その結果、検査室のTurn Around Time(TAT)がより望ましいものになることが期待されます。

Autocalの詳細につきましては、Roche Diagnostics Asia PacificのProduct Manager (Core Lab)であるJeremy HuangによるSolving the headache-by simply automating it!をご参照ください。

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