検査室のネットワークを拡大する理由とその方法

November 19, 2019

ネットワーク構築には、同じ専門分野の専門家と同様、異なる分野の知識をもつスタッフとのつながりを広げていくことが大切です。ネットワークがあれば、それらの専門家と難解なケースについて話し合い、今後の検査のために多くのことを学ぶことができます。レアな検査結果や、新しく複雑な問題を解決するうえで幅広い専門家のネットワークがあれば、新しい技術の学びにつながり、また患者が専門的サービスを受けられるよう、他分野の専門家に紹介することもできます。患者や臨床の顧客とのネットワークも不可欠です。疑問点・懸念・データ・最新技術といったテーマについて、オープンに話し合う場があれば、それは学びの場となります。そのような場にするためには、私たちが忌憚のないフィードバックを受け入れ、科学的・経営的知識や技術の専門知識、さらに患者のために高品質のサービスを追求している真摯な検査室であることを発信していくことが大切です。  検査室のが専門家構築できるパートナーシップには、それぞれのメリットがあります。

専門職間のパートナーシップ

検査室内の専門家とのパートナーシップは、お互いの検査技術を向上させ、特定のケースに関する疑問を解決することができます。各専門分野の専門家と意見交換することで、特殊ケースに遭遇したときも、技術を最大限に活用して解決する方法を見つけられます。またキャリアアップや昇進の機会にもなりえます。

専門職外のパートナーシップ

臨床医をはじめとする異なる部門の専門家とのネットワークは、検査室と顧客の間のギャップを埋めるのに役立ちます。例えば、Kasemmongkol医師の検査室には病理医が常駐し、検査室スタッフ(臨床的な背景や解釈のしかたを解説)と臨床医(医学や検査技術を解説)の2つの役割を果たしています。同様に臨床医や検査室以外の専門家との連携は、相互の重要性を理解することになります。個人レベルのネットワークは、臨床検査の価値を再発見することにつながります。

多職種連携パートナーシップ

多様な分野の専門家との協力体制は、顧客ニーズに対するインサイトを深めることができます。多職種チームは、検査室が提供するサービスをさらに改善させ、次世代へと進化していく手掛かりになります。多数の病院がこの多職種チームを活用し、Huang医師のチームもそうであるようにヘルスケアマネジメントの向上に貢献しています。多職種連携チームは感染症・がん・血液疾患・自己免疫疾患など、複雑あるいは人間同志の交流を伴う検査プロセスが必要な分野で特にその威力を発揮します。さらに検査室の専門スタッフと臨床医の双方向コミュニケーションを活発にし、知識とスキルを向上させます

検査協会・専門機関とのパートナーシップ

専門職間のコミュニケーションを円滑にし、臨床検査の進歩を提唱するグループは、検査室スタッフの教育・キャリアの形成・検査室の成功に貢献する能力を大幅に向上させます。この組織は改善のためのアイデアを提供し、検査室の成長を後押しします。若いスタッフの仕事への情熱を刺激し、検査室の新しい人材の育成にもつながります。

医療業界企業とのパートナーシップ

テクノロジー企業やソフトウェア企業との交流は、品質の高い製品や機器の開発につながります。また検査室側が「このようなニーズがある」「こんな製品が欲しい」という声を業界側に伝えることで、業界のサービス向上や新製品の開発を後押しすることになります。

ネットワークは臨床検査学の価値を高め得るか?

他分野の専門家と交流することで、臨床検査の専門家あるいは一個人として 、高品質な医療に従事し、医学に貢献する専門スタッフである自分自身の価値が明確になります。また他の分野の仲間に、検査室スタッフという役割の価値を示し、その声に耳を傾けることの重要性を伝えることができます。 医療の現場や同業の仲間とのパートナーシップを構築しなければ、臨床検査技師について、私たちと直接関わって得た経験ではなく、彼らが目にしたものだけを基にイメージが出来上がってしまいます。交流することで私たちは検査室スタッフとしての専門知識を伝達できます。真摯に学ぶ姿勢や患者のアウトカム向上への貢献を伝えていくことができます。少しずつ臨床検査学に対する認識が具体的でポジティブなものに変わっていき、同様に他の分野の専門家の知識を得ながら、尊敬と理解の絆ができてくるはずです。

専門家ネットワークを広げるためのヒント:

 

  • 所属する病院の臨床医や管理者による教育セミナーに参加する
  • 専門家会議に出席し質疑応答に参加して意見交換、または関連するソーシャルイベントにおいて他の参加者と交流をする
  • 各種臨床検査団体のボードメンバーに加入、あるいは同団体のイベント開催を手伝う
  • 関連する官公庁やNPO等にコンタクト、あるいは会議への積極的な出席や参加をする
  • 多職種チームの構築や、病理医との連携といったアイデアを病院経営陣に提案する
  • 臨床医や専門が異なる検査技師との意見交換会を行う
  • キャリアに特化したソーシャルメディアサービスを活用して、メンター候補を探す
  • 組織内外のプレゼンで質問する、あるいは積極的にプレゼンをする
  • 医療業界のパートナー企業を検査室に招待して、トレーニングやデモセッションを体験してもらう
  • 他施設の臨床医や検査室スタッフを見学・同行して他の検査室の活動を知る

 

まとめ:臨床検査室にとってネットワーキングが重要な理由

検査専門家にとって有用な、さまざまな専門家との協力体制は、患者・臨床医・スタッフにとっても大きなメリットがあります。検査室内の関係が円滑になるだけでなく、臨床医・医療業界・他分野の専門家とのつながりを育むことで、検査室の機能は、相互への尊敬・関係性・共に成長する場へと広がっていきます。

同じトピックの記事

以下のオプションから関連する投稿を選択してください。

おすすめのトピック

シークエンシングRED 2020希少疾患
次のおすすめ記事
Scroll to Top