慣れ親しんだ場所からの脱出:可視化されたラボへの転換

April 28, 2019

ラボが可視化されないままでは、 患者の治療成果を向上させる貴重な機会を逃していることになる。医療提供者は我々が必要であることを意識せず、医療専門家は質の高い検査を活用する機会を逃している。これは、患者に可能な限り最高のケアを提供するという、自身の共通の目標にとって最終的に有害でなる。

積極的に臨床医との連携

臨床医と積極的に関わるラボの臨床検査技師 が「慣れ親しんだ場所」から抜け出し、他の医療専門家との対話を形成することは絶対不可欠である。一見すると気が重く感じるようだが、医療コミュニティの全関係者が、 最適な患者ケアを実現するという 共通目標の共有を忘れてはならない。自分の専門知識を提供するためにイニシアチブを取ることは、 免許を有する外科医、医師、看護師らとの協力関係を開始する優れた方法である。ラボが医師から直接電話を受ける機会は、通常は苦情や通常稼働日以外の検査依頼がある場合に限られるが、こうした一見して後ろ向きな会話も、容易に大きなチャンスへと変わる可能性がある。「この特定の検査がオーダーされた理由は?」または「どのような結果を期待しているか?」とシンプルに尋ねるだけで、ラボと医師の間のギャップを埋めることができる。どの検査をいつ実施すべきかを判断することに寄与し、同時に誤差の余地を減らし、 単純な意思疎通の誤りから生じる再検査の回数を制限する。

患者ケアチームへの参加

James H.Nichols, PhDは、ラボの臨床検査技師[1] が患者ケアチームの一翼を担うことで、より多くの関与を得ることを奨励している。 単に指示された検査をこなして終わりにするのではなく、患者の過去の検査結果を見たいと尋ねて関心を示し、 患者の全体的な健康状態に精通するように努めること。

「適切な患者に適切な検査を適切なタイミングで提供することに苦労している医師は多くいます。」と、彼は述べている。「我々は、特定の患者のためにラボが必要な理由を理解し、より個人に向けたサービスを医師に[提供]することで、医師をより良好に支援することができます。」Nichols医師はまた、検査技師らに対し、他の専門家を招いて意見を聞くように強く促している。これにより、患者に対する徹底的な診断評価を構築することが可能となり、検査結果を伝える段階に至った際には、適切な解釈を提示する能力を備えていることになる。これにより、ラボの臨床検査技師が役立つ人材として実証されるだけでなく、医師はラボ内で行われるワークフローと手順についてもより精通できるようになる。

ラボの外への脱出

技師は自らと自身が提供する重要なサービスを売り込む必要がある。実際にラボから外へ出て、ラボの見えないベールを取り除き、一歩踏み出すことを恐れないこと。

医療従事者が検査結果について問い合わせた際には、この接触を活かして新たな「同僚」としてのつながりを作ること。例えば、臓器移植(SOTP)のチームがタクロリムス検査が随時受けられない理由を尋ねた場合、 自分から タクロリムス検査について簡単に説明するために、SOTPチームへの直接訪問を提案できる場合もある。

SOTPチームは教育から恩恵を受け、 臨床検査技師は新しい関係を構築することから恩恵を受けることになる。機会が訪れたらそれを認識し、自ら進んで行動することが将来的に利益をもたらすと、確信を持ち続けることが重要である。

ラボをより可視化する長期的目標は、ラボを主要な場所に構築して配置し、その存在を医師と患者の双方が容易にアクセス可能にすることである。より差し迫った課題として、ラボの臨床検査技師の貴重な貢献が従来のように見過ごされるべきではなく、外部の医療専門家との戦略的な提携関係を構築することが、この転換を実現する実証済みの方法である。

負の要因から脱却できれば、ラボは正確な結果を提供するプロセスを迅速に行い、余分な医療費を削減することができる。全体として、可視化が進むことは、医療コミュニティ全体に利益をもたらす戦略的な活動といえる。

[1] Roche LabLeaders Resource Center


この記事は、中国、北京で開催されたRoche Efficiency Days (RED) 2016での「可視化されたラボへの転換方法」のプレゼンテーションに基づく。

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