病院の収益性に影響をおよぼす検査部門の収益性

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どの病院の経理も、検査室運営には多くの費用(スペース・機器・ITシステム・試薬・人件費等)がかかることを重要視しています。

資源をどのように配分し、予算を設定するかを決定する際には、病院の経営層は、目の前の費用だけではなく、大きな視野で費用対効果、いわば投資収益率 (ROI) を考えなければなりません。

機器やスタッフへの適切な投資は、業務効率アップ・TATの短縮・再検率の低減・検査室で働く者、検査結果を使用する医師、患者さんの満足度向上につながり、病院の収益性にプラスの影響をもたらします。そうすることで病院の評価が上がり、組織レベルの財務パフォーマンスにも好影響を与えます。

検査室のリーダーは、病院の経営層と相互理解を深めながら、予算や機器を更新を検討すべきだと考えます。病院全体の財務パフォーマンスにおける検査室の重要性を理解されるためのヒントをいくつかご紹介します:

  • 購入を考えている分析システムのメーカーに、作業効率・TAT・ダウンタイム・操作性・処理能力等、収益に影響を与える要因のデータを問い合わせる。これらのデータを病院のファイナンシャル・プランナーや意思決定者とシェアする。
  • 病院の収益にマイナスの影響を与えていると考えられる、検査室内のプロセスや問題をリストアップする。さらに検査室の環境整備だけでなく病院の収益につながると思われる解決策を提示する。
  • ライバルや別エリアの検査室を調査し、採用しているシステムが検査室のパフォーマンス・施設の評価・収益性に与えている影響を検討・分析する。ベンチマーク調査からアイデアや情報を収集する
  • 検査室が実行可能なアイテムを具体的に検討し、それによって病院が得られる価値を経営陣に示す。例: 患者数、検体量、(受診せず)検査のみ利用できる患者数、TAT、ダウンタイム、(機器が原因で)再検に費やした時間、患者さん・医師の満足度、検査の提供による直接的な収入。

検査室の品質を維持するために調整と検討を重ねた病院は、収益アップというプラスの結果が得られるでしょう。この成功には、改善の道のりを示す検査室のリーダーの存在が欠かせません。
 

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