アジア太平洋地域(APAC)の臨床検査ラボは、 正確でタイムリーな結果を提供するために 医師、患者、その他多くの利害関係者と信頼を築くために、認証をますます求めている。 APACの臨床検査ラボは、複数の種類の認証を受けることができるが、最も一般的に求められているのはISO 15189である。 現在、同地域におけるラボの25%以上がISO 15189の認定を受けており、この数値は今後数年間で倍増すると見込まれている。これはRoche Diagnosticsが実施する 年次調査「アジア太平洋地域におけるラボのベンチマーキング調査」の2014-2015年度結果に基づくもので、同調査は地域全体の臨床検査ラボの業務効率性を測定している。
自身のラボがISO 15189認証を求める場合は、厳格な内部品質管理(IQC)および外部品質保証(EQA) プログラムに取り組む必要がある。これらを総合して取り組むことで、患者の診断と治療に関する安全な判断を下すために、自身のラボによる検査結果が信頼できるということを、医師やその他の医療専門技師に理解してもらうことにつながる。
内部品質管理(IQC)の基準
IQCの目的は、アッセイの検量線を検証することである。ISOガイドライン[1]によると、 「ラボは、意図した結果の品質が達成されていることを確認する品質管理手順を設計すべきである。」と記載されている。さらに、ガイダンスによると、CLIAは[2] 「ラボは規定の間隔で対照試料を試験しなければならない…少なくとも2種類の異なる濃度を使用すべきである。」と示されている。IQCの実践に関する更なるガイダンスは、関連する専門技師の団体から求めることができる。線形校正曲線については少なくとも2レベル、非線形アッセイについては3レベルを実行することが推奨されている。異常値を発見した場合は、その値を記録し、手順または機器を確認すること。単に新しいQCを実行するだけではならない。IQCは重要であるが、いくつかの制限もある。現状の稼働と「安定した」稼働との間の性能の変化を検出するだけである。目標と範囲の当初の決定に系統的な誤差が含まれている場合は、検出されない。そのため、外部の品質保証(EQA)も重要となる。
外部品質保証(EQA)
EQAとは、自身のラボの検査結果を、同一手法で検査を実施している他のラボの結果と比較するプロセスである。EQAは、真の値が不明な場合に合意値を取得することで、IQCの手順を補完する。また、パフォーマンス要因(方法、スタッフ)の調査を可能にし、パフォーマンスの向上に対する教育的な刺激として機能する。これらのプログラムは費用がかかる場合があるが、実施しないことによるコスト——例えば再検査、信頼性の喪失、患者ケアの質低下など——は往々にしてはるかに高額である。
品質に関わる5つの「ファーストステップ」
APACの臨床検査ラボにとって、認証がものごとを前進させる行程であることに疑いの余地はない。そして、これら5つのステップをすぐに実行することにより、ーー品質を改善し、自信と誇りを持って業務に取り組むーー歩みを進めることができる。
-
-
-
- 標準業務化に向けた取組み
- 実行ごとのIQCの実施
- EQAへの参加
- 適切な決定限界に対する解釈
- ISO 15189認証の取得
-
-
これは、予算とリソースが限られているラボにとって簡単な行程ではないが、ますます価値重視で、患者中心の医療市場で成功を収めたいと考えるラボにとって、これは必要不可欠である。結局のところ、十分に管理されたラボとは、コスト、品質、迅速性による相互依存性を理解するラボでである。これらの要因を同等に優先するラボは、市場で成功者として現れるのに最も適した位置にある。
[1] ISO 15189のISOガイドライン:臨床検査ラボ – 品質と能力に対する要件
[2] CLIA Law & Regulations, Center for Disease Control and Prevention
この記事は、中国、北京で開催された Roche Efficiency Days(RED)2016でのプレゼンテーション「 ISO 15189 の認定」に基づく。

